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らぶあど encore!
第10章 sugar escort
「っとと……と」
亮介はバランスを何とか保ちながら、裏通りのブティックのショーウインドウに背中を凭れさせて景子を抱えたまま、見つめた。
「……そうよ、貴方は芸能人じゃない!
なのになんでっ……
あんな目立つ真似したのよ!」
景子はまだ真っ赤なままで怒り狂っている。
「いや……
つい、なんか昔の感覚で……
デビュー前は、ハチ公前でメンバーとか……彼女とかと、待ち合わせしたから……」
「……」
「あ、彼女は、その当時のね? 」
「――ど、どうでもいいわよそんな情報!」
景子は、一瞬胸がざわめいたのを打ち消すかの様に吐き捨てるが、亮介は柔らかい笑顔を向けた。
「や、そこは重要だからさ、ちゃんと景子ちゃんには言っておかないと」