この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
らぶあど encore!
第13章 Hearty party③
「マジか」
綾波が目を丸くし、志村が口を掌で押さえる。
「んまあ……
亮介君、セロリ食べて吐いた事あったわよね?
大丈夫?」
「りっ亮介――っ
今、バケツを持ってってやる―――!
カ、カナちゃん……離してっ……ぐほっ」
三広は、まだカナに捕まっているが、亮介の異変に気付き叫んだ。
野村はポケットを探り、胃薬を出す。
「……大丈夫じゃなければこれでも飲んどけよ」
あぐりは、手を叩いて大喜びで叫ぶ。
「りょーすけ!セロリ!
りょーすけ!セロリ!」
「亮介君……?」
景子が呆然とする前で、亮介は目を瞑り、葉の部分からセロリをかじり始めた。
眉をしかめ、吐き出しそうになるが、深呼吸してまたかじる。
その繰り返しを何度かして、亮介はセロリを総て平らげてしまう。
「亮介――っ!
大丈夫か――!
生きてるか――!ひいい」
三広が、カナに脇腹を擽られながら絶叫し、志村や綾波は、口を掌で覆う亮介を凝視する。
野村は亮介にそっと薬箱を握らせるが、亮介は大きく頷くと、長く息を吐いて天井を仰いだ。