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らぶあど encore!
第13章 Hearty party③
「いや……
怒ってる顔に見とれて、避けるのを忘れちゃった」
亮介は無邪気に言うが、景子は喉の奥が締め付けられた。
何故か泣き出しそうに瞳が潤むのを自覚すると、顔を見られない様にそっぽを向いたが、亮介の低い柔らかい声が耳を擽った。
「俺に、何か言って欲しかったの?」
「――!」
図星を指された気がして、景子の胸がけたたましく鳴る。
「……俺的には、ああいう場面で云わされるってのはちょっと違うかなって……」
「な……何の事よ!
自意識過剰じゃないの?
私は別に――」
景子は、ダメだ――と心の中で叫んでいた。
(ダメじゃない……これじゃ……
私は、この人を誘惑して弄んで利用する目的があるのに……
私の有り様は、何?
この人が次に何を言うのか、するのか、それが気になって仕方がないなんて――)