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らぶあど encore!
第2章 じれったい距離
智也は、フランス事業部と日本の本社を激しく行ったり来たりで相変わらず忙しい。
カナも総務の仕事をしながら智也に頼まれた小さな雑用やら何やら、智也の離婚騒動以来すっかり忙しくなってしまった。
仕事は嫌いでは無いけれど、どちらかと言うとのんびりしたいタイプのカナは正直お疲れ気味でもあった。
けれど、他ならぬ社長の智也の頼みなのだ。
自分で役に立てる事があるなら、精一杯やりたい。
智也はほなみと離婚してからも多忙で、感傷に浸る暇も無いかもしれないが、自分が少しでも元気付けてあげられるなら……
とも思ったりもするが、そんな事考える事自体が図々しいのかも……
これだけ大きな会社の若きイケメン社長を、自分ごときが元気付けるとか何とか、おこがましいかも知れない。
「東野さん?」
物思いに耽っていたカナは声を掛けられて我に反った。
智也の切れ長の瞳がすぐ目の前にあって、驚いてカナはとびのき壁に頭をぶつけた。
「い、いだっ」
カナも総務の仕事をしながら智也に頼まれた小さな雑用やら何やら、智也の離婚騒動以来すっかり忙しくなってしまった。
仕事は嫌いでは無いけれど、どちらかと言うとのんびりしたいタイプのカナは正直お疲れ気味でもあった。
けれど、他ならぬ社長の智也の頼みなのだ。
自分で役に立てる事があるなら、精一杯やりたい。
智也はほなみと離婚してからも多忙で、感傷に浸る暇も無いかもしれないが、自分が少しでも元気付けてあげられるなら……
とも思ったりもするが、そんな事考える事自体が図々しいのかも……
これだけ大きな会社の若きイケメン社長を、自分ごときが元気付けるとか何とか、おこがましいかも知れない。
「東野さん?」
物思いに耽っていたカナは声を掛けられて我に反った。
智也の切れ長の瞳がすぐ目の前にあって、驚いてカナはとびのき壁に頭をぶつけた。
「い、いだっ」