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らぶあど encore!
第14章 それぞれの、朝 ①
「私……
帰る!
服は何処?」
ベッドから降りようとした時、足に痛みが走り、景子は顔を歪めた。
長い腕が、景子を抱き上げてベッドへと倒す。
景子の身体はスプリングで弾み、パジャマの裾が捲れ上がり、一瞬、豊かな双丘が顕れ、亮介の目が釘付けになった。
景子が慌てて胸を隠すと、亮介は真剣な目をして景子に跨がったまま、頬を撫でた。
「俺は、ふざけてない」
「――」
景子は、また烈しくときめきながら亮介を見返した。
「怪我してる景子ちゃんに……
アレコレ、しちゃうのは卑怯かな、て思ったからさ……
パジャマも、景子ちゃんが自分で着替えてたんだよ?
……本当に覚えていないみたいだね……
はあ……全く……」
亮介は、深く息を吐いて目を臥せたが、景子は亮介の頬を打った。
「てっ……」
亮介は顔を歪めるが、景子の瞳が涙で盛り上がるのを見て、息を呑んだ。