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らぶあど encore!
第16章 不穏な前兆
「そうよ!
あなたが男と遊んでる時にもね、私はようちゃんの看病をしてるの!
……ふん、せいぜい失敗して妊娠しない事ね」
「――!」
ずっと堪えていた景子だったが、その大きな目が涙で盛り上がる。
洋平の前で泣いたらいけないと俯くが、目の前に亮介の背中が見えて顔を上げる。
亮介は庇う様に母と景子の間に立っていた。
胸板が薄くて、痩せすぎだと思っていた亮介の背中が広く大きく見える。
「――お母さん、失礼ですが、それは言葉が悪すぎますよ。
洋平君の前じゃないですか」
母は目を吊り上げる。
「何よ、あなた……
関係ないでしょ?」
「関係はあります。
僕は、景子さんに助けて貰った恩がありますし彼女が普段頑張って仕事してるのを見てます……
洋平君に見せてあげたい位ですよ」
景子は、亮介のシャツを引っ張った。
「亮介君……
止めて……」