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第20章 Don't worry,I Love you

｢これは……違うんです……その……
俺は彼女の夫で……｣


祐樹がいつもの爽やかな笑顔を惜しみ無く振り撒いても、その男性は眉一つ動かさず腕を組んで無言だった。


祐樹の天真爛漫な笑みは男女問わず相手の警戒心が解かれるのだが、この男性には通用しないらしい。



男性はその外見に似つかわしくない低い声で



｢――貴方が、ほなみさんの旦那様ですか？｣


と訊ねた。



｢は、はい｣



祐樹は頷くが、違和感を禁じ得なかった。


診察室から出てきたという事はこの人物が医師か看護師なのだろう。


ただ、彼は白衣姿では無く、普段着の様な――
いや、何処からどう見てもカジュアルなシャツとGパンに、くまの柄のエプロンを羽織っていたのだ。