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らぶあど encore!
第20章 Don't worry,I Love you
その時、祐樹のスマホが鳴る。
祐樹はぞんざいな仕草でポケットから出し返事をした。
「はい?」
『……おい、仕事の相手からの電話でその第一声はかなりのマイナスポイントになるぞ』
祐樹は、その声の主が分かると眉をしかめ、舌打ちする。
「ちっ……
お前かよ……
大体、仕事の依頼なんかは直接俺じゃなく北森さんにいくだろ?」
電話の向こうで、綾波は低く笑っている。
『……やはり、不機嫌そうだな……
大方、ほなみと離れたくないとか駄々をこねて喧嘩でもしたか?』
祐樹はムッとして背筋を伸ばす。
「――駄々こねてねえし!離れたくないって泣かれたのは俺の方だからなっ!」
『ほうほう……
で、喧嘩したのか?』
祐樹はそこでグッと詰まってしまう。
「う……ま、まあ……
喧嘩して……仲直りして……また喧嘩して……また仲直り、て処かな」
綾波が溜め息を吐くのが聴こえた。