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らぶあど encore!
第21章 揺れる想い
「あ――っ!
景子ちゃん、赤くなってるし!」
三広が目ざとく気付き囃し立てると、祐樹は口笛を吹いた。
野村は欠伸をしながら、三広を指差し、
「てかお前……
何気にいつの間に
"景子ちゃん"呼び?
……他の女の子に色目使ってるって、お前の噂の彼女に言っちゃおうかな~……ふああ」
と言う。
「が――っ野村!
お前、24時間寝惚けてる割りにはいちいち突っ込んできて生意気だな――!
お、俺は普通にコ、コミュニケーションを取るためにっ」
三広がムキになり言い返すが、野村はまた欠伸をしながらそっぽを向きベースのチューニングを始める。
「お、お前っ!
しかも突っ込んでおいて後は放置って――!」
三広がギャンギャン騒ぐ中、祐樹は、中に居る亮介に合図する。
「じゃあもう一度。
今度はちょい抑え目に、サビは甘い感じで」
亮介は頷き、深呼吸すると再び弾き始めた。