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らぶあど encore!
第21章 揺れる想い
亮介は、景子の顔を両で挟み自分の方へ向かせる。
「――何か、言わないと、ヤバイよ?」
彼の顔がどんどん近付き、景子は大きな目を更に見開き見詰め、口を開きかけてまたつぐむ。
亮介は景子の唇に指で触れ、囁いた。
「言葉を濁されるとさ、男は強引にしたくなるんだよ……」
「……りょ……」
景子の胸の高鳴りが最高潮になった瞬間(とき)、部屋に不思議な大きな音が響いた。
――――ぐううう。
「……?」
景子はキョトンとし、亮介は真っ赤になりお腹を手で押さえると、髪をかきむしり天を仰ぎ嘆く様に叫んだ。
「ああ――っ!
何故!このキメ時に!
よりによって腹の虫が――っ!
わあああっ」
亮介は景子から離れ、ソファから降りるとしゃがみ込み、頭を抱える。
「……チックショ――!
いいムードに持っていけたのに……
俺のバカバカバカ――! ……もう完全に嫌われたああ……」
景子は身体を起こし呆気に取られていたが、我慢出来なくなり吹き出した。