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らぶあど encore!
第21章 揺れる想い
「けーちゃん!」
考え込んでいたところに大きな声で呼ばれ、ハッとして彼を見ると、不満そうに頬を膨らませていて、景子は笑う。
「何よ、その顔!
芸能人の癖に、カッコつけてなきゃダメじゃない……アハハ」
「だって俺が全身全霊で口説いてるのに、難しいしかめっ面してたんだもん!
本気モードなのに通じてないって悔し――!」
「え……
今、口説かれてたの?」
亮介は頭を抱え天を仰いだ。
「ああ――っ!
ショーック!
やっぱ、身構えると俺は、ドツボに嵌まるんだ――!」
頭を抱えたまま、大袈裟な身ぶりで部屋の中をのたうち回る亮介を見て、景子はクスクス笑うが、胸の中は複雑な想いがせめぎあっていた。