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らぶあど encore!
第21章 揺れる想い
「ああ……マズイぞこのまんまじゃ……
あぐりちゃんの方にけーちゃんを持ってかれる――!」
「はあ?何よそれ……」
景子はランチジャーを洗面所まで持っていき手早く洗いながら亮介に返事をする。
「だってさ――」
洗面所の暖簾をくぐり、亮介がヌッと顔を出す。
「だって、なあに?」
景子はクスクス笑いながらコーヒーメーカーに豆を入れ、珈琲を落とし始め、カップを取り出す。
「……あぐりちゃんとは、毎晩の様にラインで話してるんでしょ~?」
亮介は、うらめしげな目を景子に向け、指で暖簾を弄る。
「うん?
……うん、そうね。
カナやほなみもライングループに居るから、皆で話すかな……
他愛ない話だけど」
「う――あ――!
俺とはたまにしかメールしないのに、あぐりちゃんに負けてるう――っ」
亮介は暖簾を身体に巻き付けいじけた。
「……貴方とは毎日会って話ししてるじゃない」
景子は呆れた。