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らぶあど encore!
第21章 揺れる想い
あぐりは、偶然病院で出くわしてから、親しげに関わって来るようになり、強引にライングループに入れられたのだが、何とそれはカナやほなみも居るトーク部屋だったのだ。
カナはともかく、まさかほなみまでが部屋に居るとは思わなかった景子は最初どうしたものか、と悩んだのたが、顔の見えない文字だけのやり取りという物は、景子が思っていたイメージとかなり違っていた。
皆それぞれ大人なので、しつこく返信を待ったり求めたりという雰囲気はいっさい無く、皆が好きな時に好きな事を呟いている印象だった。
ただ、夜になると、皆で会話をする時間が割りと長くあった。
カナは会社であった事を愚痴ったり、智也との進展状況を聞かれても居ないのにいちいち報告し、あぐりはそれに鋭く突っ込みを入れたりする。
カナがほなみに智也との交際についてアドバイスを求めたりする事もあり、ほなみもそれに丁寧に答えていた。
景子は亮介との事をしつこくあぐりに突っ込まれ、仕方なく適当な返答をしていたのだが、最初は渋々参加していた会話が次第に楽しいと感じるようになっていた。
ろくに友達付き合いをして来なかった景子は、相当そういった"会話"
に飢えていたという事なのだろう。