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らぶあど encore!
第22章 思いがけぬ邂逅
「ふぎゃっ……もがっ」
ほなみを止めようとするかの様に手を伸ばしたカナだったが、すかさずあぐりのタックルが決まり、勢いで二人はベッドから転げ落ちた。
ほなみはハラハラしながら、床で尚繰り広げられる二人の掴み合いを見ていたが、智也の声で我にかえった。
『……ほなみ?
どうしたんだ』
「あ……と、智也……
今晩は……じゃなくて、お早う……こんにちは?……ご、ごめんね、そっち、とんでもない時間じゃない?」
向こうで、彼の溜め息混じりの笑いが聞こえた。
『いや、実は今青森にいるんだ……
こっちの支社に用事があってね』
「え、そうなの?」
『……そっちは、やけに賑やかだな。
あぐりと……カナか?』
ベッドに腰掛けているほなみの足元で、二人は凄絶な闘いを繰り広げていた。
息絶え絶えになりながら、意地になり、お互いの弱点を責めては悶絶し、叫び笑い、泣いている。
「う、うん……そうだけど」
『まあ、カナが元気そうで良かったよ』
あっさりとした口調に違和感を覚え、ほなみは切り出した。
「そのカナちゃんとの事だけど……」