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らぶあど encore!
第22章 思いがけぬ邂逅
通話を切り、ほなみは涙を拭い溜め息を吐く。
――智也の言う通りだわ……カナちゃんとの事を智也はきっとこのままにはしておかない……
床で眠っているカナとあぐりに、ほなみはそっとタオルケットを掛けた。
祐樹と普段離れているのは寂しいが、多忙な彼と一緒に暮らしていた頃は、ひとりで居る時間の方が多かった。
今こうして賑やかに過ごせる事に感謝しなければ……
ほなみは時間を確認すると、もう日付が変わろうとしている事に気付いた。
「寝なくちゃ……
明日は病院だし」
あぐりとカナが付き添ってくれる事になっている。
カナはわざわざ有給を取ってまで行ってくれるのだ。
"将来の勉強の為に、ご同行します!"
と、息巻いていた。
「将来かあ……
もし、カナちゃんと智也が結婚したら、どんな赤ちゃんが生まれるのかな……」
ふと、下腹部に小さな動きを感じ、掌でお腹を包み、語りかける。
「うふふ……
そうだよね、その前に、貴方に会う方が先よね……」