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らぶあど encore!
第23章 秘密のライヴ
「……なんだよ護!良いところで邪魔しやがって――!
これはプライベートなんだ!お前に関係ないだろう――っ」
頭を押さえて立ち上がった時田は、ファイテイングポーズをして鈴置に向き合ったが、鈴置は眼鏡の奥の瞳を少し細め、すらすらと反論をする。
「それは申し訳ない。でもね、ここは一応公の場だからね。
そう言う私的な事はしかるべき場所でやるべきだ。
そんなに外や公衆の面前で行為をするのが好きなら堂々とスクランブル交差点でも行ってやればいいじゃないか。
だけど、それと同時に君が社会的制裁を受けて、僕や史、バンドメンバーに迷惑をかけるような事は許されない。
自分の倒錯的な性の欲望を果たす事がバンドよりも大事ならそうすればいい。
ただし、君がそう言う真の変態的性欲者ならば、僕は個人的にもかかわりあいになるのは御免だよ。
即刻このバンドから降りてもらう」
「ま、護っ……おまえっ!何もそこまで言わなくても――!
……相変わらずの冷血というか毒舌というか……」
景子は、二人が言い合うのを見ながら落ち着きを取り戻しつつあった。
自棄になって馬鹿をするところだった。
史の勝手な所は今始まったことでは無いではないか。
いちいち気にしていたら身が持たない。
自分は、洋平との未来を勝ち取る為にこの計画を成功させる事だけを考えなければ……