この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
らぶあど encore!
第23章 秘密のライヴ
――でも、私だって、史に利用されてるんだわ……
私が役に立たない、と史が思えばいつでも捨てられてしまう……
景子は、自嘲気味に胸の中で思う。
「そうね……クレッシェンドとは全くタイプが違うけど、不思議なカッコ良さのあるバンドよね」
「私……難しい事は分からないけど、音楽は好きで、あぐりと色んなミュージシャンのライヴを見て来たの。
明智さんのバンドみたいなのって……あんまり居ないんじゃないかしら」
「あら……ほなみは随分と気に入ってしまったみたいねえ、今言ってた事、西君が聞いたら焼きもち妬くかもね」
景子は何の気無しに言ったのだが、ほなみは目を丸くして、口に手を当てた。
「……そ……そうだわ……そうかも……
いえ、たぶん、絶対に焼きもち……て言うより……凄く怒る」