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らぶあど encore!
第23章 秘密のライヴ
「ゆ――びきりげ――んまん、嘘ついたらメッタメッタのギッタギッタ――!」
ほなみは、いつか祐樹とした指切りで、彼がしたように出鱈目な歌を口ずさむ。
史は面喰らったようにほなみを見て、吹き出した。
「なんだよそれ……おっそろしいな――」
「守らないと、本当にギッタギタにするからね」
「はは……面白いなあ、ほなみは」
史はゲラゲラ笑い、彼女をそっと降ろす。
ほなみは史を見上げて、花のように笑った。
「降ろしてくれてありがとう……」
その言葉に、史は頬をサッと染めてぶっきらぼうに言う。
「バ、バカかお前……俺、お前に何をしようとしたのか分かってんのかよ」
「だって、何もしなかったじゃない。冗談だったんでしょう?」
キョトンと目を丸くして言うほなみに、史は絶句する。
「私がちゃんとバラードを聴いてなかったから怒って、意地悪したんでしょう?」
「い、いや……その……だから」