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らぶあど encore!
第24章 長い夜
「うっわ――ひで……綾ちゃん冷たすぎ――!」
「毎日過酷なレコーデイングに勤しんでる俺らを少しは労ってくれたっていいじゃんか――!」
「そ――だそ――だ!綾ちゃんのけちんぼ――!」
「綾ちゃんの面の皮はとびきり厚いぞ――!」
「綾ちゃんのSー!」
「極悪どS(エス)――!」
取り残された二人は、地団駄を踏みながら綾波が消えた方向へ向かって吠えるが、通行人がクスクス笑って二人を指さしている事や、駅前の交番から警官が出てきて二人を見ている事に気付くと、流石に決まり悪そうに咳払いをした。
三広はマッシュの髪を片手でガシガシとかきむしり大きく溜め息を吐いて呟く。
「はあ……綾ちゃんにも見捨てられたし……どうする?」
「う~ん……しゃ――ないなあ……俺んちで寂しく二人で鍋するか――」
諦め気味に亮介が肩を竦めるが、三広は不満げに口を尖らせる。
「む――亮介と二人じゃあ、いつもと同じだな――……つまんね――」