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らぶあど encore!
第25章 長い夜②
ほなみが叫び、何かを彼に叫んでいるのが聞こえたが、あっという間に彼女は奴に連れられて行ってしまった。
時田が「史――!」と駆け寄って来た時には、気を失ってしまっていた。
そのまま、どのくらいの時間、横になっていたのか――
目覚めた時には、史の側に鈴置が居て、史のギターのチューニングをしていた。
時田は終電が無くなるから、と言って帰ったらしい。
――相変わらず薄情な男だ。
と史は一瞬思うが、奴がここにいたからと言って、特になんの役に立つわけでもないから構わないのだ。
だが、鈴置は無愛想に見えてこういう時に意外と義理堅かったりする。
鈴置は史の介抱をしつつ、史の楽器の手入れやら、次のライヴのフライヤーのデザインを考えたりしていたらしい。