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らぶあど encore!
第26章 長い夜③
「……わ……私が謝っても何も解決しませんし……許されるなんて思っていません……
でも……今はこうするしか――」
「景子ちゃん……っ」
涙混じりの嗚咽を漏らしながら言う景子に三広も涙ぐみ、宥めるように彼女の肩を叩くが、綾波の口から放たれた言葉に、景子は蒼白になった。
「――わかっているなら、女の涙を利用してほだそうとするのは止めるんだな」
「あ……綾ちゃん、なんて事を言うのさ!景子ちゃんはそんな」
三広は立ち上がって非難するような眼差しを綾波に向けるが、綾波はうつ向いたままの景子から目を離さないままで言葉を続けた。
「三広……じゃあ……お前、今北森さんと一緒になってべそをかいて彼女を慰めて、それでどうするんだ、何か解決するのか」
「――っ」
三広は絶句して唇を噛んだ。