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らぶあど encore!
第26章 長い夜③
亮介は頬を紅潮させ、景子を力一杯抱き締めようとするが、怪我をした右手に激痛が走り漸く自分の状況を理解したようだった。
「って……」
「亮介君……!」
景子はハッとして彼から離れようとするが、亮介は無事な方の左腕で彼女を抱き寄せた。
「亮介君……無茶はダメ……っ」
「やーだ!けーちゃんが俺に抱きついて来てるのに!こんなレアな事、もう二度と無いのかもしれないのに――!」
「りょ……亮介君たら!」
亮介は子供の様に口を尖らせ、駄々をこねるように彼女を抱いたまま頬を膨らませる。
綾波は呆れ肩を竦めるが、三広は喉の奥が見える程に大きく口をあんぐりと開け、二人を凝視するうちに、鼻血を噴き出した。