この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
らぶあど encore!
第26章 長い夜③
「もがっ……ふげご……綾ひゃんのいばりんぼっ……ぼ……ぼうっ今日は……いいらないか――っ」
三広が、綾波に頭を抱えられながら暴れて喚いている。
綾波は長い息を吐き、「……とにかく……そういう話はまた後日だ……今日は休め」と言うと三広を連れて出ていった。
カツカツという、二人の靴音が遠ざかると、景子の緊張はどっと解れ、また大粒の涙が瞳から溢れだし亮介のパジャマを濡らす。
亮介は、左手で景子の髪をそっと撫で、眉をしかめて言った。
「全く綾ちゃんは厳しいんだから……もし自分が同じ立場だったら……綾ちゃんだってどうあっても好きな女の子を助けると思うぜ?」
「……っ」
好きな女の子、と言う言葉に、今さらながら景子は恥ずかしくなり頬を熱くするが、そんな彼女の反応に亮介も真っ赤になっていた。
「え、ええ――ゴホンゴホン……なんか……乾燥してるのかなあこの部屋」
景子から目を逸らし、だが左手で抱き寄せたまま彼は照れまくっている。
景子は、腕に包まれながら彼を見上げ、小さな声で、だがキッパリと言った。
「私……私も……好き……」
「――けーちゃん」
亮介の眼が見開かれた。