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らぶあど encore!
第26章 長い夜③
「な……何をしてるのよ!」
「ってええ――!い……痛い!」
「当たり前じゃないのっ!」
「……こんなに痛いって事は……夢じゃないってことか!夢じゃない!!夢じゃない?夢じゃないっ?」
亮介はかなり力を込めてつねったらしく、頬に爪の跡が付いてしまってた。
景子は呆れ、その頬を手当てするように指で触れて彼を叱る。
「そうよ、夢じゃないわよ!全く、バカなんだからっ」
「……ねえ……も一回言って」
「え?」
「さっきの!も一回!」
亮介は、目をキラキラ輝かせて景子にねだる。
景子は、瞬時に彼が何を自分に言わせようとしているのか分かったが、急に恥ずかしくなり、頬を熱くしてそっぽを向いた。
「……やだ」
「ええ?いいじゃん――一回言うのも二回言うのも百回も減らないじゃん!」
「そんな恥ずかしい事、百回も言える訳がないでしょ――!」
「けーちゃん……俺を好きなんでしょ?」
亮介の瞳が急に妖しい色を帯び、景子は魅せられて身体が麻痺したように動けなくなった。