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らぶあど encore!
第26章 長い夜③
軽く触れるだけ、ほんの僅かな触れ合いだったが、二人の身体中を甘やかで切ない刺激が走り抜けた。
亮介は、力が抜けてしまって胸の中に身体を預ける景子の髪を左手で撫で、頬にキスをする。
くすぐったくて心地好くて、でも恥ずかしくて逃げ出したい。そんな矛盾が景子の中に渦を巻いている。
亮介は突然「うわ――!」と叫ぶと、景子を離してそっぽを向いてしまった。
「な……なに?」
突然離されて寂しいという思いと、彼の突飛な行動に驚いて、景子は目を丸くする。
亮介は頚をプルプル振って左の拳を固め、お経のようになにかを呟いていた。
「……いさん……煩悩……退散……ううう……ダメダメダメダメダメダメ……」