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らぶあど encore!
第26章 長い夜③
「……お……俺っ……けーちゃんとそういう事をする時には……いっ……色々と……バシイって決めたいんだよ……」
怯えながらも一生懸命言う亮介に、景子は今すぐにでも抱き着いてキスをしたくて堪らなかった。
――ああ、彼は私を大切にしてくれている。
私が彼に近付いたのは目的があっての事だったのに。
彼に……皆に沢山の隠し事をしている私なのに。
私の心の中には暗くて黒くて醜い物がとぐろを巻いているのに。
なのに……こんんな私を彼は命がけで庇って……好きになってくれて――
「な……何が……バシイ……なのよっ……」
最早今、うつ向いている景子が堪えているのは笑いではなく、涙だった。