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らぶあど encore!
第26章 長い夜③
「けーちゃん……お、俺っ」
「んっ!」
亮介は自由になるのが左手だけなのにもかかわらず凄い力で景子を抱き締めた。
二人の身体が隙間なく合わさり、苦しさに景子が小さく声を上げると少しだけ彼が腕を緩める。
「俺!俺俺っ!
絶対に絶対に、けーちゃんを幸せにする……!
けーちゃんがいいって言ってくれたら……洋平君の事も」
「――っ」
「本気だよ?俺……けーちゃんの事情とか、まだ全部知らないけど……けーちゃんを悩ませる事があるんなら……俺も一緒に悩みたいし、なんとかしてあげたいんだよ!」
「……りょ……すけ君」
「無理だとか、そんなの悪いわ、だとか言うなよ?そんなの、やって見なきゃわかんないんだから!ねっ」
「……っ」
その力強い声と言葉に景子は胸が詰まってしまい、涙を溜めた目で彼を見上げるしか出来ない。