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らぶあど encore!
第26章 長い夜③
――いくらなんでも、そこまで酷くないでしょう!
と抗議しようと開けた口を、亮介が素早くキスで塞いだ。
景子の怒りはあっという間に溶けて、甘く幸せな想いに酔ってしまう。
今まで何度も彼にキスをされたけれど、その何れとも違った物の様に感じた。
羽毛の手触りみたいに柔らかくて、身体の芯から静かに温まる様な――
「けーちゃん……俺だけの女の子になって」
唇を離し、頬を染めて亮介が囁くと、景子は小さく頷いた。
――もう、聞かれなくても、答えは出ている。私は貴方だけの物……
例え貴方に相応しくなくて、この後直ぐに別れが訪れたとしても……私は……
景子は一度頷き、亮介の目が大きく開かれるのを見て、二度、三度とうなずいて見せる。
すると、亮介は左手を上げて大声で叫んだ。
「うおおお――っ!やった――――!」