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第27章 長い夜④

祐樹がほなみの身体の事を思って、別居を言い出したのは分かる――

でも、祐樹は元々マメに家事をする方ではない。ほなみと結婚する前には、綾波が時々マンションへ食事を作りにいってあげたりしていたそうだ。

何かに――例えば、曲のフレーズを思い付いたりすると、寝食を忘れて作業に没頭してしまい、水分も採らないという事もしばしばあったそうで、綾波がマネージャーの頃には彼が祐樹の世話係だったらしい。

ほなみと恋人どうしになり、一緒に暮らすようになってからはその必要はなくなったのだが……




そう言えば、祐樹の頬が以前より少し痩けている様にも見える。

ほなみは急に祐樹の食生活や、マンションの部屋の状態が心配になってきた。