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らぶあど encore!
第27章 長い夜④
「ほなみ……ゆっくり……頼むから……っ」
「……だ……だって……」
「そんなに……急がなくても……俺はここにいるから……っだから……くっ」
「西く……祐樹……私から……離れない……で」
「離れないよ……」
祐樹はほなみの腰を掴み、ゆったりと動かした。
ほなみは祐樹の目を見詰めながら、身を任せている。
その緩慢な動きは思いの外心地よく二人を快楽へと誘った。
思えば愛し合っている最中に、互いの顔を、表情をじっくりと見ることはなかったような気がする――
「――西く」
「ほなみ……」
二人は同じ事を考えていた様で同時に口を開き、言葉がぶつかると、笑いを溢した。
それはたしかな幸福の瞬間だった。