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らぶあど encore!
第28章 クレッシェンド作戦会議
その質問に野村は真顔になり、三広は鼻にこより状のテイッシュを詰めたままで微妙な顔で黙っていたが、綾波は両手を合わせて
「いただきます」と言い、スープを一口含むと何度も頷いた。
満足している時の彼のリアクションだ。
ほなみは(良かった)と胸を撫で下ろすが、やはり景子の事が気にかかっていた。
勿論、怪我をした亮介の事も心配だが、責任感の強そうな景子が今頃自責の念に駆られて辛い思いをしていのでは、と思った。
昨夜のただ事ではない沈んだ様子も何ゆえだったのかも知りたい。だが、聞いたところで景子が答えてくれるのだろうか。
何処まで踏み込んで良いのか――ほなみには分かりかねた。
綾波はパンケーキを優雅な手付きでナイフで切り口に運び、また頷く。
相変わらずよい食べっぷりだった。
綾波につられるように三広と野村も食べ始め、祐樹もパンケーキを口にする。
「――!すげ――うまっ」
「サイコーだよ!」
「……」
祐樹をはじめ、三広も絶賛し、野村は目を見開いて無心にパンケーキを咀嚼している。