この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
らぶあど encore!
第28章 クレッシェンド作戦会議
三広は不安げに瞳を曇らせ、野村は無言で皿を洗っている。
祐樹は目を見開き、舌を出した。
「あ……そっか――そうだよな」
「……そうだよなってお前」
気の抜けた祐樹の返事に綾波は脱力するが、祐樹は力強くほなみの手を握ると言った。
「……それはそうかも知れないけどさ……長くバンドやってれば色々あると思うんだよ。病気することだってあるだろうし……今回みたいに事故だってある。でもさ……俺らクレッシェンドは四人いるだろ?亮介が居ない間、俺らに出来ることをするしかない」
「俺らに出来ること……?」
「情けない顔をするなよリーダー!」
祐樹が三広に檄を飛ばすが、三広はますます頼りなげな表情になる。
「でもさ……お前なんかいい考えがあるの?」
「ううん」
あっけらかんと答える祐樹に皆は絶句した。