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らぶあど encore!
第28章 クレッシェンド作戦会議
祐樹は立って足を踏み鳴らし身体を揺らしながら情熱的にピアノを弾きながら歌うのだが、ほなみはその姿に一目で心を奪われたのだ。同じ様に彼のそんな姿に焦がれているファンも多いだろう。
同意するように尚も大きく頷くほなみを見て、祐樹は苦笑した。
「……俺がギター弾くとめちゃカッコいいよ?見たくないの?」
「う……そりゃ……見てみたい……けど」
ほなみが詰まっていると、綾波がテーブルの上の譜面を見て言った。
「まあ……たまに祐樹がギターを弾くとかなら……レアさに喜ぶファンもいるだろうが……大体がお前らはピアノロックバンドだからな……」
「それか……ギターが抜けるのを想定して大幅にアレンジを変えるとか……かな」
野村は腕を組み天井を仰いでブツブツ言う。
「なんなら期間限定で俺がピアノで入ってお前がギターボーカルって事でやるか?」
綾波が冗談めかして言うと、祐樹は首を振る。
「バカいえ。お前はあの……何とか言う歌姫ちゃんのマネージメントがあるだろ?」