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らぶあど encore!
第29章 貴方の側に居たい



看護師の胸ポケットのPHSが鳴って、看護師は取り出して確認すると、血圧計やらカルテやらを台車に乗せ

「では、何かあったらコールして下さいね……くれぐれもギターの練習しようなんて思わない事!まだ安静ですからね!」

と行ってしまった。

また二人きりになり、景子は亮介の顔を見れずに花瓶を掴む。



「……お……お花が萎れてきたかしら……売店で新しいの買って」

「いいよ……花ならここにあるじゃん」

「きゃっ」



景子は、後ろから亮介に左腕で抱き寄せられて花瓶を落としそうになる。

亮介は景子の耳元でそっと囁いた。



「俺の腕の中にさ……こ――んなに綺麗で可愛い花が咲いてるもん」

「――!」



歯の浮くような台詞をサラリと言われた景子は、突っ込みを入れたくなったが、それよりもパジャマで薄着の彼に抱き寄せられている事にドキドキして何も言えない。


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