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らぶあど encore!
第29章 貴方の側に居たい
笑いで返そうとした亮介だったが、真顔の祐樹に絶句する。
景子の顔が真っ白になり、亮介のパジャマの袖を指先で掴んでいた。
大丈夫だから、とでも言うように、亮介は彼女に笑いかけてから祐樹に向き直る。
『そうだよな……俺もクレッシェンドのメンバーだって事に胡座をかいてたら駄目だよな……
新メンバーに負けないように……俺はスーパーギタリスト亮介として復活してやろうじゃん』
『お――!言ったな、その意気だぞ亮介!』
祐樹は亮介の背中を思いきり叩いた。
『で……っ……おまっ……怪我人に……』
目を白黒させる亮介の肩を抱き、祐樹はキラキラする瞳を向け楽しそうに言った。
『お前の怪我の事聞いた時には流石にビビったけどさ……ピンチをチャンスにするんだよ!
これはバンドを大きく宣伝する機会だぜ?』
『……今週末にはネットでの募集、来週末までには広告を出す……その三日後オーデイションだ』
綾波は涼やかな声を響かせた。