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らぶあど encore!
第30章 密約
「――脱いだらどうだ」
不意に言われた言葉の意味が分からずに、景子は目を丸くして綾波を見る。
綾波はため息を吐き、立ち上がると景子の方へ歩み寄ってきた。
「――!」
景子は思わず瞼を閉じて縮こまるが、するり、と上半身が楽になった。
気付けば綾波が景子の上着を丁寧にハンガーにかけていた。
「こんなカッチリしたもんを着ていたら食事もしづらいだろう」
「……っ」
「お節介が過ぎたな……悪い。亮介がここに居たら俺はぶん殴られているだろう」
綾波は、くつくつ笑いながら自分の席に座った。
その鈴を転がす様な笑い声に、景子は緊張が少し解れる。
「俺と二人だけなんだから楽にするといい」
「は、はい……」
景子は少し足を崩す。
キッチリと着込んでいたスーツの上着を脱いだ彼女は白いブラウスとパンツ姿だったが、ドレスを着ているよりも艶かしく綾波の目に映る。
華奢な身体に釣り合わない程の豊かな胸の膨らみがシャツの上からでもわかり、腰にかけての曲線が魅力的だった。
素早く、景子が気づく前に綾波は再び視線を彼女の身体に遊ばせた。
(――ふん……見てくれだけは上等だが……中身はどうなのか……少し虐めてやろうか)