この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
らぶあど encore!
第30章 密約
綾波の巧みな話術と素晴らしい料理、思いの外和やかに時間は過ぎて、景子は美味しいに酒すっかり酔ってしまっていた。
テーブルに頬杖を付き、瞳を美しく潤ませる景子は、いつもより饒舌になっていた。
「……本当に……クレッシェンドのお仕事は楽しいです……私……今まで生きてきた中で……一番充実してるかも……知れません」
「ほう……それはけっこうな事だ」
綾波は、ピンクの瓶が空になったのを確認し、青い瓶を開ける。
景子はトロンとした目を向け、首を傾げ白いしなやかな手を振ってみせた。
「綾波さ……も……飲めませ……んてば」
「おや……この間のパーテイーではもっと飲んだだろう?」
「んん……今日はなんだか……ダメですう……」
景子はふらりと立ち上がったが、足元がおぼつかずによろけ、綾波が素早く支えた。