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らぶあど encore!
第30章 密約
腕の中の美しい景子が無防備に身体を投げ出しているのを綾波はほくそ笑み見詰める。
この様子では自力で歩く事も出来ないだろう――
腕に彼女の纏めた髪が当たり、邪魔に思って綾波はそれをほどいてしまうと、艶やかな長い髪がサラリと彼女の背中まで落ちて、その美しさに息を呑んだ。
髪を指に絡ませその感触を楽しみながら、眠りに落ちそうな景子を男の眼で観察する。
綺麗な女だ、と思った。これ程の女なら、亮介が夢中になるのも無理はない。瞬きする度に頬に影を落とす睫毛、震える紅い唇、白くて触れたら吸い付きそうな肌、たおやかな長い手足に、思わず見いってしまう理想的な形の胸と腰――
顔と身体だけなら最高の女だろう。
「だが……お前は……何者だ?」
綾波の指が、微睡む景子の唇に割って入った。