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らぶあど encore!
第30章 密約



「完璧な泣き顔だな……今までそうやって何人の男をたらし込んだ?身元を偽ってクレッシェンドに近づいたのは何の為だ?
金か?それとも、その美貌を利用して有名にでもなろうと思ったのか?そんなにスターになろたいなら……AVにでも出るんだな。
その厭らしい身体を存分に生かせるぞ……ふん」



綾波の涼やかな声は耳に心地好く聞き入ってしまう。祐樹と顔立ちだけではなく声までも似ている――と景子は思った。

だが、彼の放つ言葉は冷たく、鋭利な刃物の様に残酷だった。

心をズタズタに引き裂かれる痛みと、ジワジワと首を絞められる苦しさに耐えながら、景子は小さな声で言った。




「……な……何故、わたしが嘘をついたと知って――」

「ほう。やはりそうだったのか」

「――っ?」



綾波はニヤリと笑って景子の首から手を離した。



「今詳しく調べさせてはいるが……こんなにあっさり認めるとはな」



――カマを掛けられた……



景子は愕然とするが、綾波に再び覆い被さられ、悲鳴を上げた。


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