パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第30章 密約

（――やるのよ……景子……無理でも無謀でも、幸せになるために、やるのよ!）



先程まで怯えた兎のようだった景子の胸の中には、今や彼女が本来持っている熱くて強い炎がたぎっていた。

綾波の目を見詰め、少し甘えた声を出してみる。



「綾波さん……服を……着てもいいですか……?」

「ダメだ……と言ったら、どうする?」



綾波はからかうような、半分脅すような口調で景子の瞳を覗き込み、指を彼女の首筋に這わせる。

絶妙な触れかたに、ため息を漏らしそうになるが、景子は女優になったつもりで、毅然とした声で言った。



「やめて下さい……これは度を越えたセクハラです」