この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
らぶあど encore!
第31章 運命のメリーゴーラウンド
「ああ、これか?格好いいだろ」
史はほくそ笑み、サングラスを外して洋平に掛けさせるが、ふと触れたその頬が熱いのに気付き、眉をひそめた。
「うわあ、ようちゃん、格好いい――」
ブカブカのサングラスを得意気に掛ける洋平の愛らしさに景子は手を叩いて声を弾ませるが、史は険しい顔で景子に耳打ちする。
「なあ、こいつ具合悪いのか」
「……う、うん……実はね……熱があって……けど、本人がどうしても行くって聞かなくて」
「ダメだろ!スッゲー熱いぞ」
史は洋平のまえに立て膝をつき、両の掌をその赤らんだ頬にあててみた。柔らかい感触に一瞬驚くが、やはり熱があるようだ。
洋平の額に貼ってあるのは熱冷ましだったのか、と合点がいった。