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らぶあど encore!
第32章 言葉に出来ない
「ゆっ祐樹――っ!何故それを知って」
言い当てられた亮介は真っ赤になる。
「マジかっ!」
祐樹は目を大きく見開き両手を広げ大袈裟に驚いてみせた。カマを掛けられたと分かった亮介が思わず怪我をしている腕を振り上げようとして痛みに悲鳴を上げる。
「もう……西君ったら、亮介君をからかったらダメじゃない……大丈夫?」
祐樹を軽く睨み、ほなみは彼に気遣いの眼差しを向けたが、早速祐樹がヤキモチを妬く。
「う――わ――っほなみは俺の恋人で奥さんなんだからなっ!そうやって他の男を構うの禁止――!」
ほなみは呆れ、子供のような駄々をこねる夫を嗜めた。
「西君が良くない事をしたせいでしょ?」
「そーだそーだ!西君がわ――るい――っ!西君の甘えんぼな処ってさあ、若い今はまだギリギリ許されるかも知れないけど――もし子供が生まれて大きくなってからもそういうキャラを続ける気なのっ?はっきり言って痛いだけだからねっ!」
「私が奥さんなら、旦那様にそこまで束縛されたくないです――っ!……あ……でも智也さんにならちょっとならいいかも……うへへへへ……だってだってちょっと怖い智也さんって素敵なんだもの……でもでもっ!西君はダメ――っな――し!」
「そうそう!無いわね!」
「ないない!」
「「な――し!」」
ほなみの言葉に続き、あぐりとカナが機関銃の如く祐樹にガンガン抗議して、流石の祐樹も絶句する。