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らぶあど encore!
第32章 言葉に出来ない
「いいじゃ~ないですか~夫婦になると似てくるって言いますもんねっ!」
「ヒューヒューっ!あっつあつ――!……ああ~なんかこの部屋暑くない?……お二人さんの熱気で温度が上がってるのかも~」
「そうですね~!なんか冷たい飲み物でも買ってきましょうか~!」
「ちょ……ちょっと!」
ケラケラ笑って足取り軽く病室を出ていく彼女達を呼び止めるが、行ってしまう。
「も……もうっ」
からかわれ上気した頬を押さえてまだじゃれあう祐樹と亮介を見るが、ほなみは腹の底から沸々と怒りがこみ上げてきた。
近付き睨み付けるが、全く気づいていない様子で互いの頬をつねり合っている。
「……いい加減に静かにしなさ――い!」
ほなみは両の拳を彼等の頭に思いきり降り下ろした。