この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
らぶあど encore!
第32章 言葉に出来ない
二人はなんとなく気になって、救急車を眺めていた。
「急病かな、怪我かな……大丈夫ですかね……」
「うん……」
高いサイレンが低い音に変わり、やがて止まると救急車は減速しながら救急入り口へ停車し、後方のハッチが開いた。
「一、二、三」という掛け声と共に二人のスタッフが担架を持ち慎重に降りて来るが、乗せられているのは小さな子供の様だった。
「子供……?可哀想に……」
あぐりとカナは息を呑みその場に立ち尽くすが、スタッフの後に続いて降車する景子を見て驚愕した。