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らぶあど encore!
第33章 言葉に出来ない②
「確かに100%確定ではありません……ですが……その可能性はありますので」
「だから!100%じゃないなら言うなよ!」
透と史の声で景子は我にかえり現実に引き戻される。
(落ち着かなきゃ……落ち着いて考えるのよ……洋平の為に今何をするべきなのか……考えなくちゃ――)
「ですが……もし仮にそうだった場合、何の心の準備もなしにいきなり告知されたら余計に混乱するかと」
「だから……縁起でも無いことを言うなよな!洋平が……そんな病気な訳がないだろうが!」
「お父さん……ですから」
「お父さんお父さん気安く言うな――!お前のお父さん違うしな!」
「史……私は大丈夫だから……先生の話を聞いて」
景子は捲し立てる史の手を握り静かに言った。