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叔父姪えっち
第7章 抱かない
どれくらい黙っていただろう。数分だった気もするし、数十分だった気もする。
長い長い沈黙のあと、叔父さんが言った。

「その写真は、記念写真や」
「なに、の?」
「俺と由美の結婚衣装決めた時の」

由美。叔父さんがその名を呼んだ瞬間、胸がぎゅっとなった。
それはお母さんの名前だった。
わたしの、お母さんの名前。

「わたし、は」
声が震える。
叔父さんと、お母さんの子なの?
じゃあどうしてお母さんはお父さんと結婚したの?
わたしはお父さんとえっちしてたの?

質問がぐるぐる頭を駆け巡った。
叔父さんは静かな声で、一気に言った。

「ミキちゃんは正真正銘、由美と兄貴の子や。俺と由美の間には子供は産まれんかった。結婚前に由美の両親に調べさせられてわかったんや。俺は子供を作れへん。だから、その写真はほんまにただの記念写真になってもうた」

震える拳をぎゅっと握る。手のひらが汗で滑る。
暗くなり始めた庭を見つめて何も言えないわたしに叔父さんは言葉を続ける。

「由美は子供を欲しがってた。それに両親の反対もあった。由美の家は厳格な家庭やったし、俺はこんな性格やからふざけた男やと思われてた」

叔父さんの言葉におじいちゃんおばあちゃんの顔が浮かぶ。確かにむやみに孫を可愛がり過ぎない、ちょっと厳しいところのある二人だ。

「子供も作れへんふざけた男に一人娘はやれんやろ。説得したけど無理やった。俺も自分の体のこと知って自暴自棄にもなって、由美のこと悲しませるようなこともした」

叔父さんの声が途切れる。
横顔をうかがうと見たことのない顔をして、じっと前を向いている。
その目はきっと、わたしの知らない過去を見ているんだと思った。

叔父さんは手のひらで顔をごしごしと擦り、はーっと大きくため息をつくと一息に言った。
「あとはよくある話。相談にのってた兄貴と弱ってた由美が惹かれあってくっついて、かっこつけて俺は身を引いて田舎に引っ込んで、母親似に育った姪っ子に手ぇだして今に至るっちゅうわけや」

ど変態やな、と他人事のようにつけくわえる。
わたしは何も言葉が出ない。

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