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叔父姪えっち
第7章 抱かない
叔父さんの話を聞いた夜、お風呂に入っていると足に血が垂れてきた。
あーあ、始まっちゃった。
急にお腹が痛くなる。
叔父さんに一応言うと、トイレに小さなゴミ箱を出してくれた。
本当に世話好きというか、実はいろいろ考えているのかなと思わせることがある。たまに、だけど。

さすがに始まったら来ないよね、と思いながらお風呂上りになんとなく様子を見てしまう。
叔父さんのことだから自分がお風呂に入ってる時に呼んできたり……とか思ってしばらく居間にいたけどそんなことはなくて、普通にお風呂から上がったら
「なんやまだおったん、はよ寝ぇよ~」
と居間を素通りして自分の部屋に行ってしまった。

……添い寝もなしかぁ、なんて思ってしまう。
失恋したときみたいに後ろから抱っこしてお腹をなでてもらいたかった。
生理痛の重くなってきたお腹を一人撫でて部屋に戻った。

二日目も三日目も変わらず、叔父さんは部屋に来なかった。
四日目にはもうほとんど血は出なくなってお腹もいたくない。もともと短い方だから、明日にはできるかな、と考えたらむずむずして、夜に叔父さんの部屋に行ってしまった。

暗い部屋で叔父さんの寝息が聞こえる。いつかのように潜り込む。腕を持ち上げて入り込むと叔父さんはうーんと呻って向こうを向いてしまった。
「叔父さん」
小さく呼びかけて後ろから抱きつく。

「ん~」
呻り声が聞こえただけで叔父さんは起きない。
ぎゅっと腕に力を込める。
「叔父さん」
ちょっと揺さぶってみる。

「なんやぁミキちゃん夜這いかぁ」
やっと起きた。こっちを向いてくれるかと思ったけど、叔父さんは向こうを向いたままだ。
背中に張り付いていると
「ミキちゃん暑い~」
と腕を剥がされる。

「……一緒に寝ていい?」
聞くとうん、えぇよぉと答える。でもこっちを向いてくれない。
変に胸が騒ぐ。
「叔父さん?」
返事がないまま、暗闇にわたしの声が溶けるように消えた。
スースーとすぐ寝息が聞こえて、わたしはしかたなく目を閉じた。
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