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叔父姪えっち
第7章 抱かない
次の日は一日中もんもんとして過ごした。
叔父さんはどうか知らないけど、きっとあの人は叔父さんが好きなんだ。それが叔父さんがわたしに触れない理由になるだろうか? 暑さで煮詰まった頭で考えてもうまくまとまらず、わたしは昨日の自分の涙の理由さえよくわからないままだった。

広げた宿題の上でだらだらスマホを弄っているとタケオくんからラインが入った。
「いま昼休み。練習きついわ~ミキさんのことばっか考えてまうし」
「でもミキさん夏休み終わったら帰ってまうこととかも考えてまう」
「淋しいです」

ぽんぽんとメッセージが送られてくるのを眺める。
……そうだよね、わたし、帰らなきゃいけないんだ。
スマホを握って俯いてしまう。
「わたしも、淋しいです」
それだけを返すのに十分以上かかってしまう。
落ち込んだ気分に合わせるように空が暗くなった。強い風が吹いて庭の洗濯物がばたばたと翻る。

縁側に立つと空の向こうから雨雲が広がってくるのが見えた。
洗濯ものを取り込んで居間に戻るとスマホが震えて、
「今日は遅くなりそうやから先ご飯してて」
と叔父さんからラインが入った。

わたしはなんだかほっとして、だけど茜さんの顔もちらついて、もう痛くないお腹を抱えて座り込んだ。

叔父さんがわたしに触らなくなったのはあの人のせい?
それともお母さんとのことをわたしが知ったから?
叔父さんの秘密を知ったから?
わたしなにかいけないことを言っただろうか。
叔父さんはうまく隠してしまうけど、知らないうちに何かか起ったんだ。
わたしたちの間に? 叔父さんと誰かの間に?

ぐるぐる考えている間に雨が降り出して、あっというまに本降りになった。
叔父さんは夜になってもなかなか帰らなくて、わたしは居間で知らないうちに眠ってしまっていた。
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