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叔父姪えっち
第7章 抱かない
ふわふわした感覚で目が覚める。ゆらゆらと視界が揺れる。
温かさがじんわり体を包んでいる。視線を上げると叔父さんの顔がすぐ近くにあった。
お姫様抱っこだ。
「お、動かんといてや」
わたしの視線に気付いた叔父さんが言う。
ぺたぺた足音がして、廊下を移動しているのがわかる。

「ミキちゃん向こうで寝てたからな~部屋行くで」
「うん」
そっか、運んでくれてるんだ。子供の頃お父さんにしてもらった時みたい。
抱きかかえられている心地よさに目を閉じる。
触れられるのが久しぶりで、体の奥がむずむずする。
だけどそれはいやらしい意味じゃなくて、純粋に嬉しいからだと気付く。

やっぱり叔父さんはずるい。
叔父さんの首にぎゅっとしがみつく。
「ミキちゃん苦しい~。はい、到着」

叔父さんがわたしを下ろす。
布団が敷いてあって、すぐ寝れるようにしてある。
わたしは叔父さんにつかまったまま布団に倒れ込んだ。
「お、ちょっと」
叔父さんが起きようとするけどわたしは離さない。

「一緒に寝ようよ」
「ん~」
「お腹痛いの」
わたしは嘘をつく。
「さすって」
「え~? 甘えんぼさんやなぁ」

叔父さんの手がお腹に当てられる。
ゆっくり撫でてくれる。
「大丈夫かぁ」
顔を覗きこむようにされるとほんとに子供に戻ったみたいで照れくさくて目を閉じる。

「あったかい」
「そうかぁ」

叔父さんが離れないようにTシャツを握ったまま目を閉じる。
「あ~寝る気かいな」
叔父さんが言うのが遠くに聞こえる。
しょうがないなぁ、という声とともに全身があたたかくなる。

叔父さんがタオルケットをかけて、隣に寝転んだのがわかる。
わたしは素早く叔父さんの腕の中にもぐりこんだ。

頭の上で小さいため息が聞こえた気がした。
叔父さんの腕が背中に回り、ぽんぽんと規則正しく優しくたたかれるとすぐ意識が遠のいて眠ってしまった。
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