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叔父姪えっち
第7章 抱かない
「あーーーっ寝坊や!」
という叔父さんの声で目が覚めた。叔父さんがわたわたと部屋を出ていく。
わたしは朝日がまぶしくて枕に顔をうずめる。
久しぶりに安心して眠った気がする。

廊下の向こうで叔父さんの「いってきます~!」 と言う声が聞こえて、車の音が遠くなると家が静かになった。
……結局えっちはなしかぁ。
寝返りを打つ。じっと目をつぶるけど眠りはやってこなくて、仕方なく起き上がる。

キッチンで一人パンを焼いて、もそもそと食べる。
なんでこうなったんだろう。
カフェオレの湯気を見つめてもなんの答えも浮かばない。

わたしは片づけを済ますと二階へあがった。
衣装箪笥の前に立つ。
引き出しを開けて、着物をめくる。
写真はまだそこにあった。

淡く少し色あせた写真。微笑むお母さんと叔父さん。
ため息が漏れる。
確かに、わたしとお母さん、似てる。
遺伝子、かぁ。

わたしはわたしの名前の事を考えた。
朝倉ミキ。ミキはカタカナだ。
みきって名前は普通だけどカタカナは珍しいねってよく言われる。だけど本当は、わたしの名前は「美妃」と書くのだとお母さんが教えてくれた。美しい、お妃様みたいな女の子になるように、と。
お父さんにも内緒なのよ、と。

「姫」でも「き」って読むのに、妃なの? ってわたしは聞いた。
お姫様はありきたりで子供っぽいじゃない、とお母さんは鼻に皺を寄せて答えたっけ。
「でもお妃様って悪者っぽいしおばさんっぽい」ってわたしは言ったけど、今なら美しい妃の方がいいなって思う。
大人っぽいし、字面が綺麗だ。

名付けてくれた人がいるの、とお母さんは言った。いつか紹介するわ、とも。
それはきっと叔父さんだろう。
お父さんにも秘密の名付け親。

お母さんはいつ、なんて言ってわたしに話すつもりだったんだろう? 結構衝撃的だと思うんだけど。
お母さん、わりと天然だったもんなぁ。
わたしはため息をついて写真のお母さんを指でつついた。
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